2020.01.06
90歳から逆算して今から準備する未来志向もいいけれど、 ポジティブな現在志向も必要ではないか?
ジャーナリスト友野伸一郎の「教育見聞録」(12)
90歳から逆算して今から準備する?
最近、人生100年時代では90歳まで働くことが当たり前になると言われる。そして90歳まで働くためには50代から準備を始めたのでは遅すぎるのであって、30代、40代から準備を始めなければ間に合わない、ということが語られたりする。
また、仕事現役人生を有意義に過ごせるようになるためには、大学から目標を持つのでは遅すぎて、高校から、あるいはもっと早く中学校や小学校から目標を持って準備しなければならない、とも言われている。
目的を持って生きる、そこから逆算して現在を準備する、というのはある意味ではもっともである。しかし一方でこれを徹底させていけば、極論ではあるが90歳まで働くために小学校・中学校から目的意識的に準備すべき、ということになる。ずいぶん息苦しく感じてしまうのは筆者だけだろうか。
これまで、このコーナーでは教育関連の学会やセミナー、フォーラムでの興味深い発表などを紹介してきたが、今回は少し趣を変えて教育のベクトルについて筆者の考えるところを書いてみたい。
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